HOME > にぎわい会員情報 > 活動紹介 > 平成18年度 日本海にぎわい・交流海道ネットワーク活動報告書
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司会:司会の中本でございます。よろしくお願いいたします。 本日のフォーラムでございますけれども、主催は日本海にぎわい交流海道ネットワークでございます。皆様方の中には、このフォーラムで初めてお聞きになられた方もいらっしゃると思います。 このネットワークの紹介も含めまして、まずはネットワークの代表であります篠田新潟市長よりごあいさつをいただきます。篠田市長、よろしくお願いいたします。 |
篠田市長:みなさんこんにちは。 今日は、日本海にぎわい交流海道ネットワーク10周年記念フォーラムin Sakataという催しに、このように大勢がお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。 私このネットワークの代表を務めさせていただいております新潟市長の篠田でございます。 今日、ちょっと早く酒田に到着をして、酒田の港とその周辺を見せていただきました。大変に素晴らしく、港の機能が整備されていて、そしてそれ以上に、歴史ある美しい港・町、そういう雰囲気が、本当に定着してきたというか、そういうふうに感じてきました。酒田の皆様のご努力、深く、敬意を表させていただきます。 私どものネットワーク、平成7年に組織されたということで、北は北海道、南は九州までの、あらゆる日本海側の皆様に、これがゆるやかに連携して、日本海を、江戸時代、北前船でにぎわったような、にぎやかな地域振興をという願いを込めて活動を続けてまいりました。 今年は発足してから10年ということで、こういう形で、市民の皆様に開かれたフォーラムということで開催させていただきます。 今回のテーマ、海の「港のにぎわい・交流・まちづくり」と、こういうテーマということで、コーディネーターを中心にして、このフォーラムから、また日本海側のにぎわいが復活し、さらに日本海の港都市の連携というものが生まれてくれば大変素晴らしいというふうに思っております。 地方の一介の立場として、日本海側に、我々が、まだ地方の時代、我々が開くというふうな形で、本当に思い描いた、まだちょっと時間がかかるかなという気がしますけれども。 今日は昨日から新潟市で三位一体の改革を論議する全国知事会議が新潟市で開かれております。論議がまとまればいいなというふうに思っておりますが、そういう努力、これは地方の時代は黙っていては到来しないということですので、私ども一人一人が努力をして、地方の時代、地方主権の時代を切り開いていただきたい。このネットワーク、フォーラムが、その地方の時代を切り開くステップになればと思っております。 本日は最後まで、よろしくお付き合いをお願いしたいと思います。どうも今日は大変ありがとうございました。 |
司会:篠田市長、どうもありがとうございました。舞台の方の準備いたしましたので少々お待ちください。 本日、フォーラムに対しまして幾つか祝電いただいておりますので、ご披露させていただきたいと思います。 「10周年記念フォーラムのご盛会をお祝い申し上げます。かつて人・文化・物を運び、繁栄を誇った日本海沿岸地域の所在を再確認し、対岸を見据えた環日本海交流の活性化に向けた関係者皆様の取り組みに敬意を表しますと共に、このフォーラムの成功とご参加皆様のご健勝をご祈念申し上げます。」 参議院議員・阿部正俊様でございます。 「日本海にぎわい交流海道ネットワーク10周年記念フォーラムの開催を心よりお慶び申し上げます。このたびのフォーラムが大いに有意義なものになりますようご期待申し上げます。貴会のますますのご発展とご参加皆様方のご健勝をお祈り申し上げます。」 参議院議員・岸宏一様でございます。 「日本海にぎわい交流海道ネットワーク10周年記念フォーラム開催おめでとうございます。このたびのフォーラムの交流と連携により、総合的なネットワークの形成にますます発展することをご期待申し上げます。 貴会のますますのご発展とご参加皆様方のご健勝をご祈念申し上げます。」 参議院議員・泉信也様でございます。 それでは準備ができましたので、パネラーの皆様方、席のほうによろしくお願いいたします。 |
司会:それではまず、私の方から。 フォーラムのまとめ役といたしまして、コーディネーターをお願いしております水戸部浩子様のご紹介をさせていただきます。 水戸部浩子様は酒田港女みなと会議の座長を務めていらっしゃいます。生活に密着した女性の視点から、みなとの戦略・利用を考え、行政等を研究しながら、魅力ある良い港づくりを目的に設立された酒田港おんなみなと会議でございます。 水戸部さんはこの会議におきまして、座長として市民と港を結ぶ橋渡し役としてご活躍されております。また現在、国土交通省社会資本整備審議会河川分科会山形県地方港湾審議会の委員を務めておられます 。それではコーディネーターの水戸部様、よろしくお願いいたします。 |
水戸部:皆さん、あらためてこんにちは。ご紹介いただきました水戸部でございます。 女みなと会議、なんか塩辛い風が吹いてくるような、演歌の流れのような、1度聞いたら忘れられない妙な響きを持つ言葉ですが、私自身は、この女みなと会議、とても気に入っているんです。ま、個人的な話ですけど。 今日は、日本海にぎわい交流海道ネットワークの10周年総会ということで、記念の会合を酒田にもってきていただきまして、まずはありがとうございました。御礼を申し上げます。 都道府県で言いますと、14団体。それから市町村で申し上げますと、79団体で構成されているんだそうです。 実は私、日和山の近くに住んでおりまして、海が見えることはもちろんですけれども、汽笛が聞こえるんですね。汽笛っていうのはだいたい円周2キロくらい届くように鳴らされるらしいんですけれども。これは確かなところは田中さんに聞かなきゃわかりませんけれど。もともとは船乗りが陸に恋して帰っておいでよというふうな合図で汽笛が鳴らされた。あの響きは何とも言えない哀愁があります。今日のフォーラムも響きあう、ということで、会場の皆さんとパネリストの皆さんと、共に響きあう何か一点があればいいなというふうな思いで進めさせていただきます。 今日、パネリストとしてご出席いただいていますお一人お一人をご紹介申し上げます。 大井紀子様、日本テレビコンプライアンス推進室考査部参与ということで、ずいぶん長くてちょっと舌噛みそうな名前ですけれども。もっとわかりやすく言えば、彼女は前には現場を担当しておられまして、「とんねるずの生でダラダラいかせて!!」ですとか、「知ってるつもり!?」これなんかは皆さんご存知かと思いますけども「おしゃれカンケイ」などをプロデュースしておられました。 そのタイトルを聞いてもおわかりのように、ドキッとするような日本語を使われて、人気番組に仕立て上げた名プロデューサーでございます。新港湾ビジョン、日本の港湾の行方を示す新港湾ビジョンの懇談会委員になっておられまして、その流れで私も彼女を知ることができました。今年からふるさと富山県の新港土地利用検討委員会ですか? これも長いんですね、委員を務められておられます。 次は田中三郎様です。 郵船クルーズ運航部長をなさっておられます。なんかドクトルマンボーが憧れそうな職種ですけれども。昭和44年に日本郵船株式会社に入社されて航海士として、貨物船、コンテナ船舶に乗務、勤務されておられました。その合間に母校の鳥羽商船高等専門学校の航海科教官を務めて、後輩の指導にもあたっておられます。昭和63年から客船業務にうつりまして、あの有名な豪華船飛鳥の運航業務を全般的に面倒見ておられます。本当に楽しそうなお仕事ですね。 次は我らが酒田市で期待しております阿部市長さんです。 お待たせいたしました。拍手もありがとうございます。 今回の、この会合の副代表を務めておられます。ご存知の方もおありだと思いますが、阿部市長さんは旧建設省に入省されまして、今話題の社会資本整備に関するお仕事をなさっておられました。平成11年に酒田市長に当選されて、2期目でございます。 これから懇親会総会の後にございますけれども山居倉庫に併設されました酒田夢の倶楽(ゆめのくら)を彼が就任されてからオープンされた。それからまた新しいところでは、さかた海鮮市場など話題を賑わせております。最近ではリサイクルポートの構想を促進しようということで頑張っておられます。山形県一若い市長さんです。 次はですね、篠田新潟市長さんですけれど。 私はかねがねですね、篠田新潟市長さんはスマートな方だというふうにお伺いしておりました。今日学歴を拝見して、それが納得いきました。なるほどとと思ったのは、きっと新潟日報にご勤務されておられる時も英字新聞だけは読んでおられたのではないかしら。いうふうに想像しております。 上智大学の外国語学部をご卒業後、新潟日報に入社されて、マスコミ畑で活躍された後に、平成14年11月から現職についておられます。日本海の網元といってもいいくらい、網元的存在の新潟を代表しまして、このネットの代表を勤めておられます。先ほどごあいさつも頂戴いたしました。 最後になりますけども、身内のような方ですけれど、酒田港湾エリアを管理されておられます野竹和夫副局長さんです。 野竹副局長さんは旧運輸省に入所されて、海ではなく陸の方、鉄道を。国有鉄道改革に、改革推進部に籍を置かれて、長いこと陸から海を見ていた人といえばよろしいかと思います。平成17年、鉄道局を経過されまして、関東運輸局の次長さんをされ、今年の7月東北整備局の副局長さんとして就任されました。ほやほや、まっさらの副局長さんです。 これまでは大方、陸のほうに、勤務が長かったので、陸の方から海をご覧になって、少し辛らつなご指摘もいただけたらなというふうに思っております。以上がパネラーの皆さんのご紹介でございます。 それでは続きまして、事業報告といいますか、情報提供ということで、民間人を代表しまして、お二人の大井さんと、それから田中さんにですね、最初のご発言としまして、事例発表をしていただきたいと思います。 15分というお約束なので、みなさん15分過ぎたら手を上げてストップをかけてくださいませ。 内容が豊富で、そのままにしておきますと、1時間くらいしゃべってしまいそうなお二人なので、それだけが不安でございます。よろしくお願いいたします。 |
水戸部:大変はしょらせてしまいましたけれども、内容のあるお話で。 まして食文化のところは、女性らしい視点でしょうね。歩くとか。 それから東京の場合ですとお台場の斬新な試み、また江戸の伝統を継いだもの。必ずや伝統と斬新なもの、一緒に残さないと文化というものは生まれないというふうにいわれてますけれども、それを立証していただいたようなもので。 大井さんのふるさとは富山県です。 新湊、彼女が今取り組んでいる港おこしになるんだろうと思いますけれども、景観、魅力ある景観、これもまた女性ならではの、景観に関しては女性の方がうるさいし、早く言えば女性の方の関心度が大きいような気がします。 そういう意味でもこれから女性の時代に入った時に、もっと力をいるんじゃないかなという気がします。 次は田中さんにですね、航海士を踏まえた海からのメッセージをいただきたいと思います。 |
水戸部:どうもありがとうございました。 日本海クルーズ、船っていうのは、たくさんの人数を運んじゃうんで、一挙にこう、コミュニティが発生するといいますか、そのコミュニティが移動しながらそれぞれ接触を持つと、いうことで、とても魅力的だと思います。 北前船が、その酒田に寄港していたあたりは平均、最盛期のときは、まちに1,000人くらいの人数があふれ出たわけですよね。これって、交流人口の最たるもので、それだけでも町おこしになるか、いうくらいの人数だと思います。 これから本題のフォーラムになりますけれども、女みなと会議では、「ちまたづくりは、みなとづくり。みなとづくりは、ちまたづくり」という風なキャッチフレーズのもとでやってますけど、まちづくりに関して、港がどんなふうに活用されているかも含めまして、今度は酒田市長さんの方から、これも短くて申し訳ないんですが、5分間、コンパクトに強力にまとめてほしいと思います。 |
水戸部:ありがとうございました。5分にまとめるのも実力のうち。というふうに脅迫しておりましら、もう本当にぴったり5分でおさめていただきました。 鳥海山は、将来にとってもシンボルですけれども、たそがれ清兵衛の時も、みんな鳥海山を見て感動した! という声が大変多かったんですけど、地形をいかに生かしていくかということを品格のあるまちづくり、それからインパクトのあるまちづくりがとっても大切なことだと思います。 続きまして同じテーマで、篠田新潟市長さんに、またまちづくり、お話いただきたいと思います。 |
水戸部:ありがとうございました。なんか大井さんがシナリオを書いたみたいな結婚するとかですね。あの夢があって大変楽しく聞かせていただきました。 私、日和山っていう、新潟訪ねました時に、日和山は新潟は今は新旧、新しい日和山ができているんですよね。 市長さんはご存知なかったですか。 |
篠田:こちらに来て、港町っていうのは日和山があるんだなというふうに思いました。 新潟の日和山は、海岸決壊で、ちょっと侵食されて無くなったりしてるもんですから、また今新しい日和山、一部がこれから、酒田の日和山公園のようにきれいにできればいいなと思っております。 |
水戸部:そういうことなんですね。日和山も江戸時代の辺りから消えかけてですね。大変地形的な、なんでしょう、災害というんでしょうか、その日和山の場所もちょっとどうかなっていうところだったんですけども、その上に、櫓を組んでですね、その周りにお茶屋さんがあったんで、たいへん新潟はご商売が上手なはずなんで、それをまた復活していただけたらいいなというふうに思っておりました。 時間が押してきてますけれど、これからちょっと部を分けてですね。 野竹副局長さんにですね、今までご発言をお聞きになって、行政側の管理者として、どのようにそれに対応したり、支援していくか、というお役人の発言をいただきたいと思います。 |
野竹:東北地方整備局の野竹でございます。 お役人の発言になるかどうかわかりませんけれど、今まで各パネラーの皆さんから先進的なまちづくりだとか、あるいはそれぞれの地域の特性を生かした、あるいは港の特性を生かしたまちづくり、あるいはクルーズの魅力についてお話がありました。私の方からですね、港を中心とした、港町づくりという施策を今やっておりますけど、これについての国の考え方について、まず紹介させていただきたいというふうに思います。 皆さん、港っていうのは、必ずしも通常の生活に近い状態ではないっていう方が多いと思いますけれど、そう行ったことも反省も踏まえまして、最近、あの2年前ですけれど、平成14年の11月に、港湾行政の主なありかたについての国の審議会の答申があったんですけれど、そのなかでですね、本来の港の持つ物流の機能の強化とか、あるいは環境、酒田市長からリサイクルの話がありましたけど、環境への貢献。 それから防災とか安全という機能。こういった港の、本来もつ基本的な、課題の対応と並んでですね、港町づくりの推進ということが位置づけられました。 これはその地域が個性ある発展を将来にわたり着実に進めていくためには港の資産を、住民とか市民の視点から再評価すると共に、観光産業や水産業などの地域産業や、海に開かれた歴史や文化などの港の資産というものを最大限に活用して、港、それからその周辺をですね、市民とその共同により、美しく活力あるにぎわい空間とすることが重要である、こういった認識になぞって、この港町づくりを推進っていうことをしていかなければならないのでございます。 ちょっと繰り返しになってしまいますけども、この取り組みっていうのは、最近の港が、ハードの整備ですね、というものが中心であり、またその物流だとか産業活動だとか、市民の生活に直接結びつかない、そんなものが中心だった。そういう存在となっていったことの反省を踏まえて行っているものでありまして。 またその行政による取り組みだけではなくて、市民による計画の策定をしたり、あるいは市民が施設の管理・運営をやったり、あるいは学習の場としての港の活用、そういう新しい施策も活用しながら、港というものを市民により近づけるための様々な取り組みってものが、これ全国の港で行われております。 昨年、国土交通省の港湾局では、全国で13港の港町づくりの取り組みについてガイドブック、港町づくりガイドブックってものを取りまとめまして、ま、どんな活動をやってどんな成果、課題が得られたかってことを整理したようなものを出しました。 ま、この中には、日本海の港も4港が紹介されているわけでございますけれど、さらに本年度にはですね、市民による港の資源の利用とか活用にかかる先進的な、あるいは新規的な取り組みを行う港湾について28港取り上げまして、もちろんこの中には地元の酒田港も入っているんですけれど、その取り組みを支援していきたいというふうに考えております。 今後ともですね、我々と致しましては、全国の港のまちづくりに関わる取り組みや、各それぞれのところで得られた知見などのノウハウについて取り込みまして、国として情報発信を行っていきたい、情報提供を行っていきたい、ということで支援をしていきたいと思いますけども。 これも決してですね、金太郎飴的に、ここの港でこんなことやっているから、同じことやればいいということではなくて、それぞれの取り組みを参考にしていただいて、先ほど、あの、酒田市長も言われたんですけど、やはりその土地らしさとかね、個性のある、他の真似ではない、それぞれのそのまちの持っている特性を生かしたまちづくりってものを、そういった情報を参考にしていただいてやっていただければありがたいと思っております。 それから田中さんのほうから、クルーズの振興についてお話ありましたけれど、これも非常に日本の観光振興だとか、あるいはゆとり社会形成ということからも非常に重要な部分というふうに思っております。 特に、市民の憩いの場所であります港町にですね、他の地域の人々を直接連れてきてくれて、新たな交流の機会をつくってくれるクルーズの役割っていうのは、先ほど私がお話しました港町づくりにとっても非常に大きなものがあるんじゃないかと思っております。 この港町づくりの精神によって、先ほどクルーズの寄港の出だしのとこで、4つの寄港するって話がありますけど、日本海の各港がもっとこう魅力を増してですね、クルーズのお客さんがするのが、港で観光してあるいは町で観光した時、もっと楽しめるなっていうことになればですね、クルーズの振興、それから地域の振興、両方の面からプラスになっていくんじゃないかということで、今後とも非常に期待していくところでございます。 以上でございます。 |
水戸部:ありがとうございました。 前半はまちづくりテーマを力点において話していただきました。 後半はですね、交流というふうなキーワードで、酒田市長さんから、交流について、5分という短い時間で。 |
阿部:もっと短くですね。 はい、スケジュール管理たいへんだと思いますので、短くなるべくやります。 |
水戸部:ありがとうございます。 |
水戸部:たいへんすてきなまとめ方をしていただきました。また酒田市民としてもやる気が出てくるような気がいたします。 二酸化炭素をたくさんばら撒く車よりは、清潔で、どちらかというとクリーンエネルギーといってもいいんじゃないか、その船がもっと活用されるということもこれからは大事な課題だというふうに思います。 新潟市長さんに、それでは会長としてのまとめをお願いします。 |
篠田:はい、新潟市も先ほど申し上げたように、今まで見るところないといっていたんですが、実は1世紀前、江戸時代の後期はもっと活気があったかもしれませんが、日本で一番訪れてみたい町ベスト10というような番組がその頃あったらですね、新潟は必ずトップ10に入っていただろうというふうに思います。 |
水戸部:熱い想いを語っていただいたところで、ちょうど時間なんですけれども、お許しをいただいて、ちょっと。 大井さんは昨日、8時間かかって、酒田にお越しいただいて。 恨みをそのまま持ち帰られると、怖いものがございますので、最後にぜひ3分くらい、締めていただきたいと思いますけれども。ご提言をいただけたらと思います。 |
大井:はい、あの皆さんのお話をうかがっていて、今回、この日本海にぎわい交流ネットワークの10周年ということで、やはり皆様のキーワードは北前船っていうことは非常に感じました。 あの、二十世紀は物を壊していってしまった時代なんですけれど、新しいもの、新しいものと追い求め、それで、どんどん、アメリカナイズされたといいますか、新しいものに向かって行った時代ではあります。しかし忘れてしまった、失ってしまったものも随分多い。 そこで、今、本当に中央から遠かった日本海というのが、逆に今、新しい時代を迎えられるんではないかと思います。 それはキーワードはやはり北前船で、日本が栄えてきたことを今、我々というか、日本海側の各港に北前船が寄港し、そしてそこで積み、交流していった跡がしっかりあるわけですから、その土地の原点にやはり、今、酒田市長がおっしゃったように、原点に返ってみると、いかに自分たちの土地が豊かで、誇らしげなところであるということが、きっとわかっていただけるんじゃないかと思います。 そしてそれを市民の人たちに、しっかりアピールするというか、PRして、市民が、本当に自分たちの町はかつて栄えていた、今もこれからも栄える要素は完全に持っているんだぞと、いう自信につながるような形で行政の方もサポートしていただいて、そして皆様がきっと北前船を一つの媒体にして、ここに集まっていらっしゃるんでしょうから、今後、一つのムーブメントとして、各港、北前船がかつて寄港した港町のオリジナル、こうだったぞと、もし何年後かに持ち寄られたとしたら、すごくすてきな日本海浪漫紀行というような形で、取材させていただけたら、嬉しいなと思います。 私はこのように今回、北前船がキーワードであり、可能性が非常にあって、今できることは、本当にその土地の魅力を皆さんが自信を持って発掘していらっしゃることではないかと、強く感じました。以上でございます。 |
水戸部:ありがとうございました。 |
田中:まず、飛鳥という名前なんですけども。 飛鳥という名前は、飛鳥文化の飛鳥からこの名前をつけました。 我々、船をつくる時に、この船で何をしたいのか、という時に、やはりあたらしい洋上の文化をつくりだしていこうということをひとつのコンセプトにしてやったわけです。 その時に、やはり重要にしたのは歴史と文化からということで、やはり船というのは歴史と文化を運んできたというその歴史をですね、しっかりと受け継いでいきたいということで、日本にやはり大陸の文化をもたらした、あの飛鳥時代にちなんで飛鳥という名前にいたしました。 やはりあの、先ほどから話をうかがっていまして、やはりこの日本海の各港に大きな文化がありますので、なんとかこれを船がまたつなげる役ができればなと、このように思っています。 あの、具体的には、今年のですね、9月の4日と6日に飛鳥が酒田港の方に寄港させていただきますし、特にあの、来年の3月30日は日本一周クルーズという中で、飛鳥がですね、この酒田の港に帰ってきます。これ、あの完全に観光を目的とした、先ほどの話じゃないんですけども、寄港になりますので、ぜひ、飛鳥で来られた方々とですね、そしてまた酒田の方々と、いろいろな意味でのですね、交流がその時にできればと、このように思っておりますので、たくさんの皆さんにですね、港に来ていただいて、また飛鳥と一緒にですね、ひとつの時が送れれば非常に嬉しいかなと思いますので、よろしくお願いします。 |
水戸部:ありがとうございました。 確か酒田港に着いの2回とおっしゃっていましたね、もっと回数多くなる可能性あるんですけど。 それじゃですね、最後に観光の情報まとめて、野竹副局長さんに締めをしていただきます。 |
野竹:締めになるかどうかわかりませんけど、あの今日のテーマ、それから各パネラーの皆さんのお話、やはり共通の言葉として観光という概念があると思うんですけれど、その観光の政府の取り組み等についてちょっと紹介して、最後まとめさせていただきたいと思うんですが。 観光の持つ意味、これはいろんな意味あると思いますけど、観光交流を通じた経済の活性化だとか、あるいは美しい日本をつくる、魅力ある日本をつくる。それから先ほどお話でましたけども、地域や日本のその歴史や文化を再認識する、いろんな意味があります。 また、国際相互理解、そういう動きもあると思います。特にですね、経済の活性化という面では観光というのは、21世紀のリーディング産業というふうに言われておりまして、あらゆる産業に関係する裾野の広い総合産業というふうに言われております。ちょっと数字言いますと、直接効果としては旅行消費額が21.3兆円だとか、雇用創出効果が187万人とか、ま、いろいろ数字があります。 経済波及効果はなんか約50兆円とか。そんな数字もあります。こういった観光というのは、これから力を入れていかなきゃならない分野なんですが、若干問題がありまして。 一つはですね、日本の観光というのは、国際観光交流というのが、非常にアンバランスがあってですね、日本人が海外に行く、日本人の海外旅行者は1,650万人くらいなのに対しまして、訪日する外国人旅行者っていうのは500万人ちょっとしかいない。 要するに3分の1以下ということでございます。 したがって、その日本人が外国に行って使うお金と、外国の方が日本に来て使っていただく金っていうのが、ま、渡航収支、国際渡航収支といえば、2.5兆円くらいの赤字になっている。という状況にありまして、今、その日本政府は、観光立国に向けて、特に外国の方を日本にもっと来ていただくための施策に力を入れているというわけです。 グローバル観光戦略というものを構築しまして、いろんな外国人の方を来ていただくための、取り組みをやっております。 ま、その時その時に、ビジット・ジャパンキャンペーンというのがありまして、2010年までに、今500万人の外国人訪日客を2倍、1,000万人くらいにしていこうと、こんな目標で、いろんな活発な活動をしております。 またあの観光立国行動計画という、計画を作りまして、日本の魅力、地域の魅力を確立して、一地域一観光という形で、それぞれの地域で観光をできあがるような、あるいはその観光カリスマ、百選といって地域地域のそのカリスマ的な人を選んで、いろんなその取り組みをやってですね、観光立国、あるいは外国からの観光客の増加に努めると。これを政府を挙げて努めていると、そういう状況にあります。 あの、これは別に外国人だけをターゲットにしているわけではなくて、ま、当然その外国人に魅力がある所っていうのは、日本人にとっても魅力があるわけでございますので、あの、それぞれの地域の皆様がやはりまちづくり、あるいはその、クルーズなんかを利用して観光していただいて、やはりそのまちづくりで、それからその、あるいは観光に力を入れて、その地域の見所を増したところに、やはり人がやはり集まってくるんだろうと思います。 そういったわけで、今日のそのテーマにありました、まちづくり、クルーズ、こういった取り組みによってですね。ぜひまちの活性化をして、にぎわいのあるまちづくりをしていただきたいっていうふうに思っております。 あの、最後に私思うんですけれど、リゾートホテル行ってもですね、オーシャンビュー、普通の部屋よりも高いですね、グレードが。 やはりまちづくりでも、ま、どのまちでも、いろんな町で取り組むんですけども、港町っていうのはやはりその、港という、非常に人の心を和ませる、その水面、あるいはその港の活動、そういうものを景観として持てるまちなんで、そういう意味で非常にその有利な条件にあるというふうに思います。 そういった意味で、まちづくり、特に港を中心にしたまちづくりというものをぜひこれからも力を入れていただいて観光を振興していただき、あるいはクルーズ、飛鳥にもどんどん乗っていただいて、地域が振興していくことを期待しております。 |
水戸部:ありがとうございました。 地球に人口が60億おられるというわけで、今1割くらいがこう、出稼ぎ交流人口になっている、6億の人たちが移動しているというふうな数字が出ていますけれど、一つ、最後に、私も偉そうなことを言わせていただきますと、日本に日和山っていうのが地図の上だけで127ヶ所あるんです。2年間かけて82ヶ所、まわったことがありました。 ほとんど日和山っていうのは、木造の千石船、1枚帆の船が寄港したところです。 その港は、今どうなっているのか、というのが、私にしては最大の見所でございました。港っていうのは放っておくと、たちまちに釣堀に変貌しちゃうんですね。 港は本当に手を加えたり、知恵を出したり、それからですね、港を活用する、ゆうこうを持ってしないと、港っていうのは生きてこない。そして、港のあるまちは元気のあるまち。元気があるまちは港で栄える、いうくらいに、どうしてもまちづくりと一体にならないとやってはいけない、いうところが、私の学んだ最大のことでした。 今日のお集まりの中には日本海の起点にしまして、このネットが組まれているわけですけれども、これからは地域がですね、お互いに地域同士のネットを組みながらマネージメントをしていく時代なんじゃないかなと、いうことを切実に感じました。 最後にですね、女みなと会議の紹介を含め、女性が入ると港もまちも、ですね、自分の家のように。 女性っていうのは、狭いが故に、本当に徹底して自分の家のように考えるんですね。 一生懸命になる時も、こんなものがあったり、こうした方が使い勝手がいい、こうした方がより便利な生活ができるんじゃないか、いうふうに案を出していきます。港、そのものはこれからつくっていくだけじゃなく、使い勝手を、使い方をどういうふうに有利に使っていくかというのが課題じゃないかなというふうに思います。 大変長いこと、すっかり定時まで15分もオーバーしてしまいましたですけれど、お詫びして終わらせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。 |
司会:水戸部様、コーナーの取りまとめ、どうもありがとうございました。 またパネラーの皆様方にも大変参考になるお話をありがとうございました。コーディネーターとパネラーの皆様方にもう一度拍手をお願いします。 それでは、以上を持ちまして、今回の日本海にぎわい交流海道ネットワーク10周年記念フォーラムin Sakataを終了いたします。 どうもありがとうございました。 |