HOME > 日本海を知る > 北前船 > 其の壱拾八 輪島港
「千枚田」です。実際には1004枚!数えてみます?
輪島港です。能登半島は日本海に突き出た半島で、その半島の北側半分は「奥能登」と呼ばれています。輪島は奥能登では最大の港で、朝市や漆器などでも有名です。
輪島塗は北前船で北海道から山口県まで運ばれました。東北以北の漆器は会津塗が多いのですが、北前船のお陰か北海道では輪島塗が多く使われたそうです。
輪島市内には輪島塗の店が多くあります
「朝市」品物のコメントが良いです
「私の漬けた梅干」「みよが」
トウガラシ、竹の子、アケビもあります
輪島崎の「日和山」(右側のちょっと高い所)
キリコ会館へ。キリコとは切子燈籠のことで、元は4本柱の笹キリコが木製となり漆や金箔で施され、彫刻まで競うようになったようで、高さは10mを越すものまで表れました。電線が張り巡らされるようになってからは4〜6mの中型が主流になってきましたが、今でも七尾の大キリコは12mもあります。キリコの役目は神様の夜道の明かりであり、神輿の前衛後衛のお供として担ぎ出されます。
ものすごい量のキリコ
「御陣乗太鼓」鬼の面を付けてます
1578年に上杉勢を追い払った平和の太鼓
ここキリコ会館に北前船の巨大な絵馬と模型が展示してありました。
巨大絵馬、3m×2mくらいあります
北前船模型(高さは約1.5m、1/10スケール)
輪島は日本海に突き出た能登半島の先端で、道路が整備される前は大雪になれば陸の孤島になるような所でしたが、北前船の時代には北前船の中継基地・風待ち港として栄え、また輪島塗などの特産品も北前船で全国に運ばれています。陸から見れば不便なところでも、海(北前船)から見れば絶好の位置にあり、西回り航路の重要なポイントになっていたのでした。
輪島市は平成18年2月1日に門前町と合併し、新しい「輪島市」となりました。その旧門前町には石川県指定文化財の「角海家住宅」とその近くに「天領北前船資料館」があります。
角海家は天保末から明治30年頃まで活躍した北前船の問屋です。明治の大火で消失しましたが、現在の建築物はそれ以前の様式・配置で復元したと伝えられているそうです。幕末当時の全盛期の北前船問屋の様子を知ることができる貴重な建物となっています。
旧門前町の角海家正面
角海家の説明書き
天領北前船資料館
2006.3.15 (by 隊長)